ソーシャルテンプルとは About SOCIAL TEMPLE
『共働(きょうどう)』
ゆるやかで主体的参加ができるやさしい地域社会を目指して
平成28年10月、山梨県内の若手僧侶有志にて、超宗派佛教徒「坊主道」は産声をあげました。
宗派を超えた僧侶グループとして、研鑽のための勉強会や講師を招いての研究会を基本として活動をスタートしました。
その後、私たち僧侶が社会に何ができるかを考え、お寺版子ども食堂「寺GO飯」、仏教・お寺メディア、ホームページ
「お寺のじかん」、終活支援プログラム「ゆくすえサポート」、お寺のホームページ作りを支援する「お寺の活性化計画」、
お坊さんと一緒に学ぶ企画「坊主道と行く」シリーズなどいくつかのプロジェクトを立ち上げ運営してきました。
そして平成30年12月に建物なき寺院「一般社団法人SOCIAL TEMPLE」を立ち上げました。

建物なき寺院
人口減少・子育て・格差・都市部一極集中・貧困・差別・高齢化・他国との関係・核家族・教育・ジェンダー etc ….社会課題を考えると枚挙にいとまがありません。仏教はその課題を解決することができるのではないか
日本における〝お寺〟に共通することは建物があり、お参り(御本尊・ご先祖さま)ができ、仏様の教えに触れることができることです。
ではお寺って何なのでしょうか?寺院の歴史を紐解くとそこには修行者が集まり生活を共にすることからその歴史は始まっています。本来の寺院は建物ありきだけではなく〝人〟が集まるから僧伽(そうぎゃ)・サンガと言っていました。
※僧伽「 仏教修行者の集団。僧侶の集団。広義には、在家を含む仏教教団全体をいうこともある。和合衆。和合僧。僧祇。」(大辞林)※在家とはお坊さんではない人(出家ー在家)
そして時代の流れとともに現在の形になっています。現代における寺院、僧伽やサンガとは何か。私たち『SOCIAL TEMPLE』は人が集まって仏道修行をする場所を寺院と見立てています。それは問題意識を共有できる〝人〟が集まり、その課題解決に寄与すること。
またそれを自身の修行とする。お坊さんであってもなくても〝人〟が集まり課題解決をするために、 実践しそれを「修行」として〝させていただくこと〟、その人たちが集まることが寺院であり僧伽・サンガであると私たちは考えます。建物があるかないか、お墓があるかないかではなく、お坊さんであるかないかではなく、同じ方向性の人たちが〝仏道〟という道を求め、SOCIAL TEMPLE という器を使って活動をしていく。生きることに意味を見出すために修行する〝場所〟それが「SOCIAL TEMPLE」であり私たちが目指す寺院像です。地方であり山梨の一寺院では広範な課題設定と解決のためのアクションには限界があります。既存のお寺を支えてくださる方々との関係や優先順位などを考えていくと向き合う時間もマンパワーも限られてくるのが現状です。100 あるうちの 1 でも 10 でも皆が持ち寄って、出来ることを探し実行していく。

社会課題に仏教の力で仲間と共にアプローチする
お釈迦様の教えの中にこんなお言葉があります。「学識を豊かにして、教えを守り、高潔にして明敏(めいびん)な友と交わり、目的を定めて、疑いを持たず、犀(サイ)の角のように歩め」「世俗(世間)のものごとによって、心が動揺することなく、憂なく、汚れを離れて、安穏であること、これがこよなき幸せである」
※ここでいう汚れとは私たち人間がなかなか捨てることのできない「執着」、「欲望」を指します。
また伝教大師最澄上人のお言葉に「忘己利他(もうこりた)」とあります。己を忘れて他を利することは慈悲の極みなり。そしてもう1つ、「自利とは利他をいふ」これは利他は自利(喜び)であると言うことです。
「一人では小さい力でも〝集まり持ち寄る〟ことによってその力を大きくすることは出来るのではないだろうか」
一寺院で活動するにはマンパワーも資源も限られているのが現代のお寺の実情です。(そうではないお寺ももちろんあります)現代の寺院は建物の維持などを考えると運営は大変厳しいものになります。しかし公益法人としての使命がそこにはあります。〝集まり持ち寄る〟ことにより持続可能性を高めていく。
課題解決に寄与していくことを仏道修行と捉え活動する。そしてその目的を共有した〝人〟が収まる〝建物なき寺院〟として一般社団法人『SOCIAL TEMPLE』を設立しました。

【一般社団法人『SOCIAL TEMPLE』のテーマは「共働」】
SOCIAL=社会的な
TEMPLE=お寺
SOCIAL TEMPLE では、「坊主道」、「寺GO飯実行委員会」、「お寺の活性化計画プロジェクトチーム」、「お寺のじかんチーム」、「ゆくすえサポートチーム」が活動しています。各プロジェクトや関わるお 坊さん、一 般 社 会人の方々が収まり活動する〝建 物なき〟寺院『SOCIAL TEMPLE』そしてSOCIAL TEMPLE に集い、道を求め共に働く。ハードウェア一辺倒の時代は終焉を迎え、人的リソースを如何に活かすかが時代の中心に変わった現代。東京には東京の課題があり山梨には山梨の課題があります。物理的距離や時間の概念が目まぐるしく変わる現代で〝人〟に焦点を当て、一地方から何が出来るのかをしっかりと考えていきます。お坊さんも一般社会人の方々も大学生も関わってくれる全ての人による「共働」をテーマにやさしい社会を目指して活動していきます。
ご挨拶 Greeting
-
お釈迦様の教えである仏教は亡くなった人のためだけにある訳ではなく、私たち人間が如何に生きていくかが説かれています。
どんなにテクノロジーが発達してもどんなに便利になっても「生老病死」の四苦から逃れることができない私たちは、目の前の不条理な出来事に苦しみ、悲嘆に暮れます。
この苦しみの中で生きていく私たちができることは生きることに意味を見出し毎日を過ごすことにあると思っています。仏教は生きるためのヒントを数多く持っています。
学び、気づき、そして行動が変わる。
お釈迦様の「智慧」と「慈悲」に触れ、よりよく生きる。
そして苦しんでいる人の側に立ち、苦しみから解放されるお手伝いをする。
SOCIAL TEMPLEでは自分の周囲の人が苦しまない社会づくりのお手伝いをする、これを目標とし丁寧に活動していきたいと思っています。皆様におかれましては益々ののご支援、ご協力をお願い申し上げます。